『燕は戻ってこない』は代理母を請け負った貧困層の女性と、子どもが欲しいけれど不妊に悩む富裕層の夫婦が織り成す物語で、桐野夏生さんの小説が原作です。
登場人物それぞれの視点から見た欲望や葛藤が描かれ、人間心理のリアルさを感じる作品となっています。
・燕は帰ってこない最終回結末は?
・リキが産んだ子供はどうなる?
・原作のネタバレが知りたい!
この記事がこのような疑問を持つ方にとってお役に立てたらうれしいです。
燕は戻ってこない最終回ネタバレ!原作結末はどうなる?
北海道北見市から上京した主人公・大石理紀(リキ)は29歳で貧困にあえぐ女性です。
東京の病院で派遣職員として働いています。
月収14万と厳しい生活をしており、同僚の川辺照代(テル)からエッグドナーを勧められます。
不妊に悩む草桶夫妻は、元ダンサーの夫、基(43歳)とイラストレーターである妻の悠子(44歳)の夫婦。
悠子は何度か稽留流産の経験がありました。
リキと草桶夫妻の結末がどうなっていくのか、詳しくご紹介します。
最終回ネタバレ①リキはサロゲートマザーになる
同僚テルからの勧めで、生殖専門クリニックへエッグドナー登録に向かったテル。
しかしクリニックからはエッグドナー(卵子提供)ではなく不妊に悩む草桶夫妻のサロゲートマザー(代理母)を勧められます。
不妊に悩む草桶夫妻の夫、基はバレエダンサーとしての優秀な遺伝子を残したいという、強い希望がありました。
妻の悠子は、過去に何度か稽留流産を経験し、体外受精を10回以上行っても妊娠できませんでした。
そんな夫妻がリキを見て、サロゲートマザーになってもらうことを希望します。
リキは妻の悠子に容姿が似ていたからです。
リキは「お金のために他人の子どもを産んでいいのか」と戸惑います。
しかし、引き受けたら1千万の報酬があること、そして悠子が他界した叔母に似ていたことからサロゲートマザーを引き受けることにしました。
最終回ネタバレ②基が子どもを求める理由は優秀な遺伝子と遺産を守るため
基の母親である千味子は、基と同じく優秀なバレエダンサーで現役指導者でもあります。
そんな母・千味子の実家は、資産家でばく大な遺産を相続していました。
千味子は基に、自分の遺産が基や妻の悠子に渡るのは家族だから良い。
しかしもし2人とも死ぬようなことがあった場合、他人である悠子の親族に遺産が渡るのは嫌だと打ち明けます。
悠子には2人の弟がいたのですが、いわゆる「優秀ではない」人間でした。
遺産の心配する声を聞いて、基も母親の意見に同意します。
基は、
- 自分の優秀な遺伝子を、子どもに継がせたいという気持ち
- ばく大な遺産を持つ優秀な家柄の資産を、悠子の親族に渡したくないという思い
この2点から、子どもを執ように求めていたのです。
最終回ネタバレ③リキは他の男と関係を持ったあと妊娠する
サロゲートマザーを受けたリキは、人工授精と出産の同意手続きを済ませました。
そして、リキと草桶夫妻は、
- 草桶夫妻は一度離婚。
- リキは基と結婚し、出産を終えたら離婚。
- 親権を基にして悠子と再婚する
という段取りで行動することを約束しました。
しかし、リキが依頼を受けてから、基は契約があるからと理由づけて、リキの行動に口を出してきます。
すでに人工授精を2回受けて心身ともに疲れていたリキは、基の思いやりに欠ける態度に嫌気がさしてしまいました。
帰省中のリキは契約違反と理解しながらも、かつて職場の上司で不倫相手だった日高と身体の関係を持ちます。
さらに、東京に戻ってきてからセラピストのダイキとも関係を持ちました。
2人とは避妊をしていたので、基の子である可能性は高いですが、日高やダイキの子である可能性もあり得るのです。
リキは日高とダイキに妊娠を告げましたが、2人とも無責任な態度であきれてしまいました。
最終回ネタバレ④リキは双子を出産する
双子を妊娠しているとわかり不安になったリキは、悠子に相談します。
悠子は、双子は生まれたら責任もって育てると言いつつ、基とは離婚したままでいると話します。
悠子は、基が代理母を使って自分の子供が欲しいという考えに、初めから危険性を感じていたのです。
「良い卵子と良い精子」から生まれる子供は良い遺伝子であるはず。
そんな基の優生思想に悠子は絶望を受け、付いていけないと感じました。
妊娠がわかってからリキは、悠子の友人・りりこの家に住まわせてもらい仕事を手伝い始めました。
リキはおなかが大きくなるにつれ、子どもを愛おしく感じるようになります。
臨月を迎える頃に、基がリキのもとを訪ねてきました。
基は、
- 生まれてくる子どもの遺伝子調査はしなくていい。
- 悠子と離婚したままになっても、子どもの親権は自分が持ちたい。
- 悠子の代わりに、1年間子どもを育てるのを手伝ってほしい
上記の内容を、リキに申し出ます。
もとから契約の関係ではあるけれど‥なんて身勝手な男なのでしょうか。
そんな基の話を聞いた直後、リキは破水し病院へ。
なんとか無事に、帝王切開で男女の双子を出産しました。
最終回ネタバレ⑤リキは女の子を連れ去る
出産を終え帝王切開の傷が痛む中、悠子と基が現れます。
双子の顔を見た悠子は態度を変え、基と復縁すると言い出します。
他人の子かもしれないという事実があっても「子どもを育てるという基を見直したから」という理由でした。
草桶夫妻はリキに、子どもに会わないという誓約書のサインと離婚届のサインを求めに来たのでした。
ビジネスと割り切って代理母を受けたリキでしたが、双子を見ると涙が止まらなくなります。
退院後、リキはりりこの家に住まわせてもらい、その間草桶夫妻は毎日のように双子の世話をしに来ました。
そんな中、ある日リキは男の子を抱き上げ「あんたは草桶家でかわいがられるから大丈夫」
そう言ってベッドに戻します。
誓約書から女の子の名前だけ消して、女の子を連れてこの家を後にするのです。
衝撃的な最終話でした。
燕は戻ってこない最終回の感想考察
『燕は戻ってこない』の重いテーマを読んで、読者の方がどのような感想を持ったのか、ご紹介します。
稲垣吾郎さんが出演するとの事で原作を読んでみました。
現代の不妊治療についてのあれこれ、二人の女性の葛藤などリアルでした ‥。未来に幸あれと思ってます。
桐野さんの負の物語を読ませる力には敬服する思い。
ムカつきながらも読み進めてしまい、一気読みしました。
力技! 出産はエゴである。本能とはいえ罪深い。
女性に是非とも読んでほしい作品。
「代理母」というテーマで人間の本性を剥き出しにし、その愚かさを映し出した作品でした。
よく取材されている。もしくは、著者が不妊治療や卵子提供を検討していたのか?と思わせるほど、当事者の心の揺れに迫っていました。
特に、ラストに彼女がとった行動は女性の本能的な力強さというか、底力を見せられた気がした。
代理母について深く考えさせられる作品でした。子供がいるから幸せとは言い切れないと思います。
引用:コミックシーモア
テーマの重さから、登場人物の心情や考え方に注目する意見がたくさんありました。
どの大人も身勝手に感じますが、欲のまま動いてしまう人間の性に同情する声も多かったです。
自分からは遠い話であるように見えて、現代のリアルな現状を生々しく想像できるため、考えさせられる作品として読者に好まれています。
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燕は戻ってこない最終回ネタバレ!原作結末まとめ
まとめると
・原作でリキは貧困が原因で悩みつつも代理母を引き受ける
・基は優秀な遺伝子への執着が強い
・悠子はリキの理解者だったが、結末で子どもを目にして態度が変わる
・リキは最終回で女の子だけ連れ去る
以上が原作『燕は戻ってこない』のネタバレでした。
『燕は戻ってこない』は、NHKで2024年4月30日からドラマ放送が予定されています。
原作の濃いテーマをドラマでどう再現するのか、注目されている方も多いのではないでしょうか。
ぜひこの記事を読んでから、原作小説やドラマを楽しんでみてください。
最後まで「燕は戻ってこない最終回ネタバレ!」を読んでいただきありがとうございました。
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